インプラントを長持ちさせるために
インプラント治療後の歯周病管理が大切
インプラントは、成功率の高い治療法の一つですが、不幸にして、その周りに炎症を起こして抜けてしまうことがあります。これをインプラント周囲炎といいます。
このレントゲン写真は、他院にてインプラント治療を受けたところに違和感を感じ来院された患者さんをお撮りしたものです。
写真左側のインプラントの周りの骨が半分以上溶けてなくなってしまっています。治療としては、重度の歯周病治療と同じく、歯周外科を行い病状の安定を計りました。
このように、歯周病によって歯が抜けてしまうかのように、インプラントが抜けてしまう病気がインプラント周囲炎で、虫歯にならないインプラントにとっては、このインプラント周囲炎が最も大きな失敗の原因となります。それでは、どのように予防すればいいのでしょうか。それには、2つの方法があります。
1. インプラント治療前に他の歯の歯周病の治療をしっかりと終わらせる。
2. インプラント治療後も定期的に歯周病を管理する。
以上2点です。
理由は、歯がなくなる歯周病を起こす歯周病原菌によってインプラント周囲炎が起きるためです。原因菌が同じである以上、その予防は、その病原菌をなくすことであり、それは、残った歯の歯周病治療をきっちりと行うことによって可能になります。
誰しも、せっかく直した歯がだめになってしまうのを望むわけはないのですから、インプラントとご自身の歯の両方をしっかりと治療、そして予防することが大切です。